被災者への講演

先日、私の住む町から車で2時間ほどの気仙沼市(宮城県)で講演をしました。ご存知のように気仙沼は4年前の3月11日の大津波で被災した町であります。講演の対象は60代から80代の高齢者でありますから、家族や親戚に津波の犠牲者がおり、心の傷が深く、今でも睡眠にも大きな問題を抱えています。

被災地での講演では始めに、大きな災害にあったのだからよく眠れないのは仕方のないことで、無理に眠ろうとせず、眠くなったら眠ればいいと話すことにしています。そうは言っても眠れなくて人一倍苦しんでいる人達ですから、眠りのしくみについて丁寧に説明します。特に、夜になると眠くなるのは、私たちの体内に時計があるからで、この体内時計の昼夜のリズムに逆らわずに、決まった時刻に起床して朝の光を浴びることが大切であることなどを強調します。

私自身も大震災を経験した者として、今後も被災者の心に寄り添った講演を心がけたいと思っております。

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